パニック障害

パニック障害をアドラーはどう言ってるの?

アドラー 広場恐怖

嫌われることは好かれることとイコールだと思っているムカイヤマ(@3kyotoiju)です。

以前に、アドラー心理学を対話形式で分かりやすく説いた『嫌われる勇気』がベストセラーになりました。

私も『嫌われる勇気』を買いましたが、対話形式だとアドラー心理学の本質がわからなかったので、その後何冊かいわゆるアドラー本を買いました。

(その後下で紹介する2冊の本以外は、ブックオフで古本に出してしまいました)

アドラー本の中で、じつはパニック障害について語られている部分があり、アドラーなりの答えを出しているので、わかりやすくお伝えします。

アドラーの答えを聞いたからといって、あなたに合うとは限らないので、「そうなんだ~」という程度で聞いてくださいね。

パニック障害に触れているアドラー本は2冊

何冊か読んだアドラー本の中で、パニック障害について触れられている本はこの2冊です。

アドラー 本

2冊の本の中では、パニック障害は「広場恐怖」という言葉で出てきます。

アドラーが広場恐怖についてどのように言ってるかをお話しする前に、アドラー心理学に出てくる「ライフスタイル」「共同体感覚」について私なりの解釈をします。

「ライフスタイル」と「共同体感覚」が何かを踏まえると、アドラーが出した広場恐怖への答えが理解しやすくなります。

アドラーが定義する「ライフスタイル」

まずは、「ライフスタイル」からです。

アドラーは「ライフスタイル」について、一言でまとめています。

ライフスタイルは自分で決める

です。

当たり前じゃんと思われるかもしれませんが、「本当にライフスタイルを自分で決めていますか?」と疑問を投げかけています。

つまり、「常識を疑え」と言っています。

他人の価値観ではなく、自分の価値観で、自分でヨシと決めたライフスタイルで生きましょう、とアドラーは言っています。

日本人は集団意識が強い民族なので、他人の価値観=自分の価値観になってしまいやすいです。無意識で他人の価値観で生きてる場合があるので、要注意です。

過去と今は切り離されている

それと、過去にとても嫌な経験をしたからといって、嫌な思いをひきずったまま、嫌な過去のせいにしたまま生きることを否定しています。

過去に嫌な経験をして、とてもつらかったかもしれません。思い出したくもないかもしれません。

でも、過去と今は切り離すことができます。

なぜなら、私たちは過去ではなく「今」を生きているからです。

その過去をもう一度経験することは、二度とできませんよね。

嫌な過去のせいで、自分が今こうなってる、ではなく、嫌な過去はそれとして、「今、私はこう生きる!」と自由に決めていいんですね。

だから”ライフスタイルは自分で決める”を意識的にやりましょう、とアドラーは言っています。

「共同体感覚」では他人は敵ではない

次は「共同体感覚」です。漢字を見ると難しく感じられますね。

アドラーが言っているのは、

私たちは仲間である他者と共に生きている。他者は敵ではない。

大きな大きな広い広い世界の一部として自分が生きている。

です。

私たちは一人では生きていけません。一人暮らしをしている人でさえ、他者とかかわって生きています。

その他者を敵と見るのか、仲間と見るのかによって違ってきます。

他者を敵と思ってしまうと、こじれ、トラブル、といった良からぬ問題が起こりますよね。

自分を傷つけてくる人は敵か?

また、自分を批判したり、傷つけてくる人もいるでしょう。その人を敵と見るか、仲間と見るかで違ってきます。

「自分を傷つけてくる人は敵」と思いますか?

傷つけてくる人まで仲間とは思えないかもしれません。でも、もしかしたら、その人自身の問題があるせいで、たまたま自分を傷つけた、と考えることもできます。

あなたも私も今まで一度も人を傷つけてない、なんて言えませんよね?どこかで誰かを傷つけているはずなんです。

その人を敵だと思って傷つけたわけではないと思うんです。

としたら、傷つけてくる背後のことがわかると、他人を敵とは言えないなあと思えてきて、大きな意味では同じ仲間の人間なんだな、というのがアドラーの共同体感覚だと考えられます。

パニック障害はなぜ起こるのか~アドラーから見ると

ライフスタイルと共同体感覚をふまえた上で、アドラーが広場恐怖をどう考えているかを見ていきます。

アドラーは広場恐怖がなぜ起こるかを、次のように言っています。

「この症状は危険に満ちていて外へ出かけないために創り出される、という。世界は危険に満ち、人は敵なのだから外に出てはいけない、と考えるわけである。」

「症状のもう一つの目的は、自分を守ってくれる人を仕えさせることである。」

『アドラー 人生を生き抜く心理学』p.157

「取り除かなければならない最後の障害は、彼(女)のことを気にかけない人、例えば、通りを行く人と交わる恐れを取り除くことだった。この恐れは、自分が注目の中心でないあらゆる状況を排除するという広場恐怖症の疑い深い恐れによって生み出されるのである。」

『人はなぜ神経症になるのか』p.104
『アドラー 人生を生き抜く心理学』p.158

上記の部分を読んだ時、私が感じたのは、

「パニック発作が起こるかも~」「予期不安が起こるかも~」と思うこと、誰かに伝えることは、自分に価値がないと思い、他人から注目を引きたいからなのかな?

でした。

それと、

パニック障害の予期不安にせよ、外出できないことにせよ、他人が不在で自分のことしか、それも悪い方向にしか考えてないな~

とも感じました。

注目を引きたいわけではないし、仲間である他人と共に生きているので、自分だけのことを考えるのはよくないなと。

アドラーがパニック障害改善に出した答え

そして、アドラーが広場恐怖を改善するために出した答えは、

「1.私には能力がある、と思う
2.人々は私の仲間である、と思う」

「この世界は危険なところではないことを知ってほしい。また世界は決して自分を中心に回っているのではないが、世界の中には自分の居場所があることを知ってほしい。」

「今がそして未来が、もはや立ち戻り、変えることができない過去によって規定されているのではないこと、したがって、それまでのライフスタイルに代えて、新しいライフスタイルによって生き直すことができると思える援助をすることを『勇気づけ』という。

治療におけるどの段階でも、勇気づけの方向が保たれなければならない。」

『アドラー 人生を生き抜く心理学』p.163-164

です。

先にお話しした「ライフスタイル」と「共同体感覚」は、この答えにつながっています。

アドラーが広場恐怖すなわちパニック障害の改善のために出した答えを聞いて、どう感じましたか?

アドラーの答えから感じたこと

答えを聞いて私が感じたことを、自分自身と他者とのかかわりの2つの点からお話します。

「過去はしんどかったけど、未来がしんどかった過去の通りにはならない。

過去にパニック発作が起きたけど、未来にパニック発作が起きるとは限らない。起こらないかもしれない。

だから『今』私がどうしたいのか、私自身で決めていい。

予期不安はあるし、薬も飲んでいるけれど、それでも『今』できることを精一杯やればいいし、しんどかったら休めばいい。

自己否定することで他人の注目を引くのは嫌だな。

誰だってできないことはあるんだし、私のできないことは、パニック発作や予期不安という形で現れているにすぎない。

自分の未来への不安ばかりを考えるのではなく、もっと人を頼ってもいいし、助けてもらってもいい。

もちろん他人が困ってたら、自分にできる範囲で頼ってもらって助けたい。

お互い様なんだから。

自分の中でいろいろ閉じこめちゃうから、まずいんだと思う。

勇気を出していろいろ言ってみてもいいよね。

ネガティブな反応があったとしても、その人自身の問題から反応してる場合もあるから、気をつけて見ていよう。

他者が仲間だとしたら、世界は怖くない。

私は一人で生きていない。みんなと生きている。」

キレイごとでも、自分に言い聞かせ続けて、自分を信じて、仲間である他人にいろいろ伝えて、頼ってもいいと思うんです。

お互い様ですもん。

よくないのは、過去のこと、未来のこと、自分の不安や課題を「自分の中だけで」閉じ込めてしまうことだと思うんです。

あと他人の価値観とか世間体とか、無意識に気にして、自分の価値観だと勘違いするのもよくないですね。

常識なんて見えないんだから幻想です。

自分の常識は他人の非常識で、他人の常識は自分の非常識です。

常識は常に疑え、です。

そして「今」を生きます。

とても長くなってしまいましたが、心理学者アドラーがパニック障害の改善に出した答えと私が感じたことをお話ししました。

よかったら参考にしてください。

それでは!